才能の使い方|短所をおさえて長所を磨く

ビジネス

才能の診断書|自分だけの才能の見つけ方」までの内容をとおして本当の意味での「才能」を見つけ出すことはできましたでしょうか?

ただ、やっと自分自身の「才能」を発見できたからといって、何かが変わるわけではありません。「もう才能がない」という悩みから解放されるためには、見つかった「才能」を今までとはちがったかたちで表現する必要があります。

ここからは「才能」との正しい向き合い方をとおして、効果的な「才能」の使い方を考えていきましょう。

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才能との向き合い方

さて、これまでの「才能の候補」を見つける過程で、「短所」の裏返しが「長所」であることについて触れました。

「短所」と「長所」は表裏一体です。

「才能」とは、あくまでも「つい、やってしまうこと」のなかにあります。意識的に「才能」を使わないと、「短所」が表面化する危険性もあるということに気を付けなくてはいけません。

この問題に対しては、次の方法で対処する必要があります。

まずは「才能」の良い側面である「長所」を活かすことから始めていきましょう。そのうえで、「短所」が浮かび上がらないように対策を立てます。そうすることによって、「才能」の強みの部分からの恩恵を効果的に受けることができるようになります。

要するに、このような優先順位で「才能」と向き合う必要があります。

  1. 「長所」に注目して、自分の強みを伸ばす
  2. 「短所」が表面化しないように工夫をする

長所の活用

まずは「才能」の長所を活かすために次の2つの項目を実施していきましょう。

才能の活かし方

既存の環境のなかで自分の「才能」にあったかたちで強みを表現できるものを探します。例えば、「ひとつのことに粘り強く取り組める」といった「才能」が見つかった場合、忍耐力が必要でコツコツと努力をすることが求められる仕事に取り組みましょう。

仮にそれがむずかしい場合は、強みを発揮できる条件から環境そのものを変えます。上記の例のつづきで言えば、仕事そのものを探すのではなく、視点をかえて部署や就職先の変更にまで検討範囲を広げるかたちとなります。

長所を活かすためには、次の順番を意識して「才能」を発揮していきましょう。

  1. 自分の「才能」が発揮されるかたちに、仕事そのものをつくり変える
  2. 過去の共通点から才能が発揮される条件を見つけ、環境自体を変える

なお、ここでの「環境」とは、業種・職種・役割などの「仕事の種類」のことを指しています。

  • 業種:「不動産」「製造」「金融」など、事業の種類のこと
  • 職種:「営業」「企画」「IT」など、仕事の種類のこと
  • 役割:「リーダー」「メンバー」など、仕事上の役目のこと

トリガーの特定

じつは「才能」には、それが発揮されるきっかけである「トリガー」があります。

自分のもつ「トリガー」を認識することができれば、「才能」が発揮される場面を自発的に作り上げていくこともできます。

ただし、この「トリガー」は人によってまちまちです。以下のタイプから自分にあうものを探してみてください。

  • 完了型: 行動を遂行、完了すること
  • 関係性型: 他者の役に立つこと
  • 好奇心型: 好奇心を満たすこと
  • 思考型: 考えを深めること
  • インパクト型: 周りに影響を与えること

もし自分にあう「トリガー」が見つからない場合は、次の方法でアプローチすることができます。こちらを参照しながらもう一度考えてみてください。

  1. 成功体験や印象的なエピソードを思い出し、才能が発揮された場面をイメージする
  2. その場面の直前の行動から、次の「トリガー」の候補を選ぶ
    ・情報起因: どうしても知りたい「情報」があった
    ・環境起因: 自分ではコントロールできない「環境の変化」があった
    ・目的起因: 明確な「目的や意図」があった
  3. 「トリガー」の候補を実際に試して検証を重ねる

「トリガー」とは、「行動するきっかけ」のことです。例えば、「粘り強い」といった長所がある場合は、どういった場面でコツコツと努力をしていることが多いのかを思い出して共通点を探してみましょう。

短所の抑制

「長所」を活かす準備ができた後は、「短所」が表面化されないように対策をしましょう。

「短所」は、「何かが不足している状態」ではなく、「才能」のマイナス面が「無自覚に表面化された状態」と言うことができます。

繰り返しとなりますが、「短所」の裏返しが「長所」であると同時に、「長所」の裏返しが「短所」であるという表裏一体の関係性です。

このことをしっかりと心掛けておきましょう。

自分が「才能」だと認識している部分が、ときに「短所」としてあらわれることもあります。「粘り強い」は見方によっては「頑固」にもなり得ますので、前提としていつもこの点を意識しておく必要があります。

その認識をもったうえで、「短所」をカバーする方法を意識的に取り入れていきましょう。うまく対策をすることによって、「短所」が表面化しにくい状態をキープしつつ「長所」からの恩恵を受けつづける状態をつくりだすこともできます。

  • 手放法: 自分らしくないことは、思い切って断る
  • 仕組法: ルールをつくることによる自動化
  • 人頼り法: 他人の長所を活用する

「短所」の表面化を防ぐためには他者の協力も不可欠です。自分ではどうしても苦手と感じているものがある場合は、思い切ってそれを得意としている人に頼ってみることをおすすめします。

まとめ

「短所」と「長所」は表裏一体ですので、「才能」のもつ特性をうまく活かすことがポイントになります。

才能のもつ「長所」にうまくスポットライトが当たるように工夫が必要ですが、「長所」をさらに伸ばす努力を怠ってはいけません。

つぎは「才能の育て方」について「才能の育て方|見つかった才能の強化方法」にて解説をしますので、つづきが気になる場合はご一読ください。