「Power Automate Desktop」のアクション「Excelワークシートのセルをクリアする」について、具体例をつかって解説をします。
アクションの基本
Excelインスタンスのアクティブなワークシートでセル範囲または名前付きセルをクリアします。

クリア
明示的に指定したセル範囲、現在アクティブなセルに相対的なセル範囲、名前付き範囲、または単一セルをクリアするかどうかを指定します。
セルの範囲

以下の項目によってクリアするセル範囲を指定します。
- 先頭列
- 先頭行
- 最終列
- 最終行
例えば、以下の着色範囲をクリアしたい場合、各項目には次のような値を入力します。

項目 | 入力値 |
先頭列 | 1 |
先頭行 | 1 |
最終列 | 3 |
最終行 | 4 |
アクティブなセルのセル範囲

アクティブなセルを起点としてクリアする範囲を指定します。
なお、アクティブなセルとは、選択中のセルを意味しています。セルの範囲選択であっても、ひとつのセルだけがアクティブなセルと見なされます。
項目 | 説明 | 入力値 |
X軸方向 | X軸のオフセット方向。現在アクティブ化されているセルの位置に基づき、横軸に沿って参照する場所。 | 「左」または「右」 |
Xオフセット | X軸オフセット。 | 整数値 |
Y軸方向 | Y軸のオフセット方向。現在アクティブ化されているセルの位置に基づき、縦軸に沿って参照する場所。 | 「上」または「下」 |
Yオフセット | Y軸オフセット。 | 整数値 |
例えば、以下の着色範囲をクリアしたい場合、各項目には次のような値を入力します。

項目 | 入力値 |
X軸方向 | 左 |
Xオフセット | 1 |
Y軸方向 | 下 |
Yオフセット | 2 |
名前付きセル

「セルの名前」を指定することによって特定のセルをクリアします。
例えば、以下の着色セルをクリアしたい場合は、名前に「A2」と入力をします。「セルの名前」は、赤枠部分に表記されています。

なお、あらかじめ「名前の定義」をおこなうことによって、任意の範囲をクリアすることもできます。

「名前の定義」の方法は以下のとおりです。
まず、セルの範囲を選択します。

つぎに、赤枠の「名前ボックス」に任意の名前を入力します。
今回は、「指定範囲」という値を入力します。

さいごに、タブ「数式」にある「名前の管理」をクリックして内容を確認しておきましょう。


単一セル

クリア対象となるひとつのセルを指定します。
例えば、以下の着色セルは次のとおり指定されます。

項目 | 入力値 |
列 | 2 |
行 | 1 |
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実行結果
それでは、内容のおさらいのために項目「クリア」ごとに具体例をもちいて動作確認をしましょう。
セルの範囲

こちらが実行前の状態です。

こちらが実行後の状態です。

アクティブなセルのセル範囲

こちらが実行前の状態です。
セル「B2」を選択した状態で保存されたExcelファイルを使用します。

こちらが実行後の状態です。

名前付きセル

こちらが実行前の状態です。
なお、あらかじめ選択範囲のセルの名前を「二行目」と定義付けしてあります。

こちらが実行後の状態です。

単一セル

こちらが実行前の状態です。

こちらが実行後の状態です。
